嵩山中腹の観音堂そばの南無阿弥陀仏と書かれた巨石。 安産祈願で名高い。
標高619mの嵩山の中腹、曹洞宗帯石山普門寺飛び地境内にあり、通称「帯石観音」と呼ばれています。弘法大師がここで霊石を見出し千手・不動・毘沙門の三尊を安置、巨岩に南無阿弥陀仏と刻み帯石と呼ばれるようになったといわれています。その岩の帯を巻いたような筋が妊婦の岩田帯に見えることから、安産祈願の観音様として名高く、岩田帯を持参してお払いをうける人が絶えません。境内はサクラの名所としても知られており、早春のシダレザクラを初めにソメイヨシノ、ヤエザクラ、珍しい緑色のウコンザクラが4月末まで楽しめます。
帯石観音の三石・三水・三木の伝説
三石とは帯石・亀石・天狗石をいう。亀石は亀の形をした本堂の大黒柱の根石で、三十三年目に妊娠して柱が持ち上がる。ご開帳の供養が行われると、亀石は安産して柱がもとどおりに納まるという。 三水とは金剛水・阿伽水・常用水をいう。金剛水は観音堂のそばにあり、弘法大師の加持の水といわれ、諸病に効くといわれている。阿伽水は、弘法大師が護摩修行をされたときに使った水という。 三木とは檜椿・蛇桜・影迎の楓をいう。 檜椿はヒノキのような葉が混ざり合っているツバキ。蛇桜は、心の良くない人が参詣してこの木の下にくると、蛇に見えて足が進まなくなるという。影迎の楓は、心の良い人が参詣すると、観音様が迎えてくださるように見えるという。
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